きいろ // Yellow

カラーに込められた意味と
その魅力の個人的推察

曲名に色が取り入れられることはそう珍しいことではないが、わざわざその意味や意図について考えながら音楽を聴いたことはあまりなかった。みなさんもそうではないだろうか。
曲名というのは聴き手側にとってみればそれほど重要と捉えていないことも多いが、造り手側からしてみれば、それなりに想いも意味も込めてつけることもあるだろう。
普段音楽を何気なく聴いていると、気を抜いてすっかりそんなことは意識しなくなる。

今回は「色」の中でも黄色(Yellow)をチョイスした理由はというと、ブルーやピンクなどとは異なり、人によって表現や例えの違いが顕著にあらわれて面白いのではないかと思ったから。

ブルー(青)は特に誰にでも想像しやすいしわかりやすいと思う。
例えば、雨などの情景以外にも、憂鬱な気分を表すカラーとしても一般的に使われることも多いだろうし、ピンクに関してはフレッシュな恋愛ソングやガールズポップ系の歌詞とかそんな感じかなぁ??

普段からきっとこんな選曲の仕方はなかなかしないだろうから、今回はこの「イエローカラー」に少し意識を向けて情景やシーンを想像しながら、ぜひ音楽を聴いてみて頂きたい。

その前に、ずっと疑問に思っていた「(女子の)黄色い声(声援)」について調べたことがなかったので、なぜこれは「黄色」なのか今回のテーマをきっかけに調べてみた。

どうやら「お経」がルーツだということがわかり、平安末期以前までお経は音の高低が激しいものだったそうだ。今は一定の音程を保ち読み上げるのが主流だが、この「黄色」は平安末期以前のスタイルである高の音程の部分を「黄色」と示していたのだそう。じゃあ逆に低い音程の部分はというと、赤(緋)であった可能性があると言われてもいるそうだ。うん、勉強になった!

Mellow Yellow
/ 土岐麻子

先日発売されたばかりの土岐麻子さんのアルバム、SAFARIに収録されているこちらの曲。陽が落ちる夜の手前に聴きたくなるようなミディアムチューン。メロウ(Mellow)とは熟された、という意味のようだが曲タイトルのMellow Yellowと、歌詞の中に出てくる ” lemonade sky ” なども含め、夕暮れのカラーを指しているようにも捉えられる。

 

歌詞の雰囲気は非常に切ないもので、大事な人との別れを受け入れられずにいるような心情や物悲しさを醸し出す内容。黄色というカラーに切ないイメージをぶつけてくる斬新さや、黄色=夕暮れがリンクし、そこから連想できる儚さなど、明るい色とは正反対の憂いさのようなものに全く違和感なく案外しっくりくることにとても驚く。

それにしてもこういう曲に土岐麻子さんの声って本当によく合う。これほど、なにもかもを優しく包んでくれるような歌声は天性のものなんだろうなぁと思う。(本当に語彙力なくて申し訳なさすぎる…)

Yellow / 初音ミク

初音ミク様の曲にも「Yellow」という名曲がございました。これがまたいい曲でして… ボカロという音楽分野は音楽の可能性が溢れていて、いやはや…あなどれませんね。
先程とはうってかわって朝を表現された黄色のようですが、昔のPerfumeを彷彿とさせるようなフレッシュでさわやかなエレクトロ・ポップ。

 

こちらも別れのような寂しさを含む内容があるが(個人的には卒業的なものと勝手に解釈している)、それでも自分らしく全力で、強く前に進んでいくという歌詞に共感する人も多くいるようだ。まさに夏のひまわりのような姿が連想されるYellow。太陽を見上げ、夢を追いかけるといったような強さも込められているように感じられる。楽曲と併せてぜひ、初音ミクの可愛らしいダンスにも注目してほしい。

赤黄色の金木犀
/ フジファブリック

今回の黄色は金木犀の色そのものかと思うので、推察の内容は特に書かない。笑
学生時代の登下校、二学期が始まった秋頃に近所の家に金木犀が咲き出して、その香りがすごく好きだった思い出がある。フジファブリックを知ったのはもっと後の話なんだけど、嗅覚で記憶していることってかなり鮮明に記憶に残るみたいで、この曲を聴くとその頃考えていたことなんかを思い出してじ〜んとする。

 

ずいぶんと前に出会った曲なのに、今聴いても流行り廃りを全く感じない。きっとこれからまた10年・・・20年経ったとしても、ひょんなことで再び思い出してたまに聴きたくなるんだろう。いつも心のどこかにそっと寄り添ってくれているような。そしてまた郷愁にかられて、今日と同じようにまたじ〜んとしてしまうんだろうな。類まれな名曲の1つだと思う。

Yellow
/ MADE IN HEPBURN

先日Apple Musicで音楽を適当に聴き漁っていたら、Apple Musicが本気で勧めてきた福岡の6人組バンドらしいMADE IN HEPBURNというバンドさん。メロウでゆる〜いサウンドが個人的に好みで聴き始めた。福岡のバンド、最近とてもアツいな〜。

 

公式の動画じゃなかったらごめんなさい。
歌詞についても調べてみたんだけど、Yellowと関連するような解釈が自分には出来なかったんだけど、歌詞のぶつけ方とか言葉数とかすごく独特なんだけど、やや
哀愁を帯びている雰囲気や、ニュートラルな状態で聴ける抜け感も心地良い。内容をどう解釈するかという点では、リスナー側の自由度が高い楽曲。笑

この類のおしゃれサウンドバンドって、誤解されそうなんだけど嫌味オーラがどうやっても出がちになっちゃう気がするんだけど、不思議なもんでMADE IN HEPBURNさん、すごいナチュラルでフラットに聴ける。とても素晴らしい魅力だし、これからの活躍がすごく楽しみ。

みなさんの中で「Yellow(黄色)」の曲への解釈はいかがだったでしょうか。人それぞれ解釈が異なるだろうし、間違いや正解がないからこそ、色んな人に曲やカラーをどう捉えたかといった意見を聞いてみたいと思う。これまでになかったものの見方ができたり、刺激になったり勉強になることも個人的には多いので、音楽でのそういう機会をいつか作れたらいいなと思います。

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