Sound Track // サウンドトラック

陰の演出者!個人的OST傑作選

気なく私達が目にする様々な作品の数々。バックグラウンドミュージックや挿入歌などは、映像や内容に注目されがちだが、その演出効果は絶大である。感情やイメージ誘導効果も高く、表現手法としても欠かすことのできない存在。

私自身も物心が付いた頃から、気に入った映画やドラマ、ゲームやアニメなどの作品に伴うBGMや挿入歌などが収録されたサウンドトラックなるものに興味を持ち、一通り聴くようになっていた。

そんな陰の演出者である存在のBGMや挿入歌などが収録されたサウンドトラック。今回はその、OSTというものにフォーカスしていく。私自身がこれまでに触れてきた作品の中でも、とにかく印象に残っているOSTの数枚をピックアップしてみた。

世界観にどっぷり惹きつけられた
アナザヘヴン(1995)

原作は飯田譲治が1997年に発表したホラー小説が原作。それを原作として2000年に映画が公開。この映画と連動しているドラマ、アナザヘヴン~eclipse~によって、私自身はこの作品を知ることとなった。今回は、映画のTrailerを貼っておく。

 

こちらの作品は、”人間はなぜ悪いことに惹かれ、刺激として楽しむのか?” をテーマに現代社会の悪意の連鎖が描かれている。ホラーの部類にカテゴライズされているが、私自身はサイコサスペンス的な内容のようにも感じた。

らせん」や「沙粧妙子-最後の事件-」などでも有名な脚本家、飯田譲治が脚本・監督を手掛けた作品であるが、猟奇殺人などを扱うドラマや映画が目立つサイコスリラー全盛期だったであろうこの頃だからこそ、ドラマでも過激な描写が非常に多かった。そのため、これを観ていた当時私は中学生だったので、このドラマの影響からなのか、スパゲティ・カルボナーラと石狩鍋を食べることに抵抗があったが、数年前にようやく克服した。笑

さて、アナザヘブンのOSTについてだが、下記の2つが作品として発売されている。
(1)アナザヘブン コンプレックス-VARIOUS

(2)アナザヘヴン・コンプレックス-ll ― オリジナル・サウンドトラック

(1)はドラマのBGMの他、挿入歌などが収録された1枚。どの曲も素晴らしいが特に、アナザヘヴン~eclipse~のオープニングであったLUNA SEAGravityは本当に神曲。ドラマの神秘的な雰囲気や世界観と見事に合わさっている。その他の曲もドラマを演出するに欠かせない曲ばかりで、それぞれ一曲一曲がどれも魅力的なため、ファンからの評価も高い1枚。

(2)は純然たるスコアサントラ。手掛けているのは岩代太郎。作中で流れるBGMが個人的には超絶かっこいいと感じていたため、当時は(2)の方をよく好んで聴いた。アルバムの存在自体は地味であるものの、サウンドは18年前に作られたものとは思えない作品。そして(2)には、LUNA SEAのRYUICHIとSUGIZOが参加したgravity on the edge of the worldが収録されている。所謂Gravityのスキャット版である。

初っ端から長くなってしまったが、上記のように映画やテレビドラマなどの世界観を共有し、連動したメディアミックスは近年ポピュラーにはなったものの、その元祖はこちらのアナザヘヴンだと言われている。

メンツが豪華すぎる!音楽でも楽しめるアニメ
EX MACHINA(2007)

アニメの存在は知らなかったのだが、音楽をやっていた頃の先輩に、このAPPLESEEDとEX MACHINAのサントラだけを先に教えて貰ったんだけど、このOSTがめちゃくちゃかっこよくて、メンツが超絶豪華。

士郎 正宗のSF漫画であるAPPLESEED。
第5次非核大戦から生き延びていた女性兵士デュナンと、全身がサイボーク化してしまった恋人のブリアレオスのサイエンスフィクション。原作の連載自体、物語は未完のまま凍結したが、初めてフル3Dライブアニメという表現手法によって映像化された映画作品であるAPPLESEED、その続編であるEX MACHINAが2007年に公開された。

APPLESEEDのOSTのほうも参加アーティストが最強で、坂本龍一Boom Boom Satellites、AtomやBasement JaxxAkufenなどかなりの豪華メンバーによって手掛けられている。EX MACHINAもそうだけど海外を意識して作られているサウンドというものあり、電子音楽や打ち込み系が好きな人にはたまらないし、近未来や非現実的なストーリーとの融合も素晴らしい。

EX MACHINA作品に関しては、衣装デザインをあのPRADAのミウッチャ・プラダが、音楽監修は細野晴臣が担当しており、参加アーティストもAPPLESEEDに続く最強軍団。笑 元YMOである3人がHASYMO名義で参加、その他rei harakamiテイ・トウワCorneliusm-floなどの豪華過ぎるメンバー。アニメのストーリーを知らなくても作品として楽しめるOST。アニメを知り、より一層世界観を楽しむこともでき、サウンドによる演出効果の偉大さを改めて感じる作品。

この中でも特に好きな楽曲を最後に。Technoboys Pulcraft Green-FundのLost Second。

‎Various Artistsの”LOST SECOND (オリジナル)”(「EX MACHINA ORIGINAL SOUNDTRACK」収録)をiTunesで

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名シーンが鮮明に蘇る印象に強く残るサントラ
SPEC~警視庁公安部公安第五課
未詳事件特別対策係事件簿~(2010)

皆さんご存知、西荻弓絵脚本の2010年からTBSの金曜ドラマ枠にて放送されたテレビドラマ、SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~。ケイゾクに続き、堤幸彦監督が演出する世界観と難解なストーリー、そしてキャラの一人ひとりがキーパーソン的な立ち位置で、本当にどのキャラも愛おしくなる、そんな最高に面白いドラマに私はどハマリ致しました。笑

SPECにハマってみるうちにSPECのBGMにも興味を持ち、OSTや主題歌などもよく聴くようになった。今回は、メインテーマの生みの親である渋谷慶一郎の動画をペタリ。

 

J-WAVEの記事にて驚いたのは、このサントラ曲はなんと15分で書き上げた楽曲だそう。あまりの多忙のため短期集中して作り上げたものだそうで、それが見事にコンペを通過してしまったのだとか。笑 これぞ超人の為せる技なのだろうか・・・。渋谷慶一郎さんといえば電子音楽アーティストの印象が強かったので、機械的なサウンドの印象が強かったけれど、メインテーマの他にも9曲目に収録されているBalladのような曲はこれまでの印象とはまるで違ってそのギャップにグッと来た。美しすぎるピアノのメロディーにとても癒やされる。

SPECのOSTにはその他にも色々なアーティストが参加している。どの曲を聴いても名シーンが鮮明に蘇りいい気分になるのだが、特にsubleのAwkward Incidentが好きです。

ハードロック調にジワるテンションがぶち上がり
真・三國無双(究極音盤)(2002)

KOEIから2000年に発売されたアクションゲーム、真・三國無双。このゲームにドハマリしていて全キャラ最強にしたという人も少なくはないはず。笑 三國無双シリーズだけでなく、戦国無双シリーズのほうが良いだろアホ!と思う人もいると思うんだけど、ごめん。このサントラが本当に大好き。笑
” ファンの皆様の熱い声に応えて豪華2枚組でついに発売!”と発表された時はそんなにファンがいるのか!と思ったが、この時期の三國無双のOSTはやはり傑作と呼ぶにふさわしい出来栄え。

特に私は真・三國無双2をアホほどやっていたので、一番テンションが上がるのはやっぱりキャラクターセレクト時のBGMである「ROUGH PLAY」であるが、その他にもテンションをブチ上げてくれる曲しか収録されていない。ダウナー系を好む人にはきっと好まれないので注意。このハードロック調がややジワるのだけれど、この楽曲たちの演出のおかげで猛者の呂布に何度負けても果敢に立ち向かう事がで出来るのだ。興奮状態へと誘ってくれる最高のOSTである。笑

キャラクターセレクト以外で特に好きなのは、官渡の戦いのBGMであるCRISIS。私のNo.2。笑

 

極めつけはデビュー曲のもらい泣き以前の一青窈の作品が、実は真・三國無双2のエンディングテーマになっていること。中国語?で歌われているが、これもアクションゲームの熱をクールダウンさせてくれる涼しげな曲。このエンディングで観られる貂蝉の舞も美しい。

今回はサウンドトラックにフォーカスしてみて、挙げていけばキリがないけれど思い入れの強い4つを今回はショーケースに収めたいと思います。自分に思い入れのある作品を振り返ってみると、あの頃に理解できなかったことが今なら理解できるかも。なんて思って、時間が出来たらその都度、過去の作品にもまた触れてみようかなと感じた。

そして作品の裏で支える音での演出というのはまだまだ奥深い。映像だけでなくそれ全体、そして単体としても人が作り出す作品なんだよなぁと思うと、今後も色々な作品に出会い、多くの発見やインプットを積極的にしていくべきだなと感じた。そういう観点から作品に触れることも、とても新鮮で面白いだろう。

▼ This week’s Select Music

今回はSpotifyにあまり曲がなくてセレクト難しかったです…