Chill Out // チルアウト

Chill Chill 満ちる私的セレクション
ー チルアウト編 ー

 

でよく耳にするチルアウト、というジャンル。

クラブシーンにおいては盛り上がったフロアやハイになって踊ったあとの体をクールダウンさせるための比較的スローテンポな音楽のことを指す。また、アンビエントミュージックあたりのジャンルでも、この「チル」という言葉が使われることが多いように感じる。まったり、リラックスできる音楽、落ち着いた音楽などが、所謂「チル◯◯(◯◯には主に音楽のジャンルが入る事が多い)」と呼ばれる音楽だと私自身は認識している。

包括的な言葉であるため、細かい定義みたいなものがどこか曖昧だと感じていて、おまけに人の好みや感覚に大体において左右されるものかと思うので、そういった意味では私自身も正しく理解できているか正直のところあまり自信もないし、よくわかっているとも思っていないので、もし詳しい方いらっしゃったら教えて下さい。お願いします。笑

今回はひとまず、難しい話はつべこべ言わず、まったりクールダウン出来る音楽はチルアウト系と言うんだな、とまずは認識してもらえればいいのではないだろうか。その後にもし、深掘りしたいという気持ちになったら、ぜひこのジャンルについて追求して頂ければさらに面白いかもしれない。

さて、今回も私自身のこれまでの音楽ボキャブラリーの中から、誰にも頼まれていないけど、独自の勝手なセレクションで「私的チルアウトミュージック」を選曲してみた。適当なことを言っているわりには、このチルアウトというジャンルは私自身とても好みで、日常的に好んで選んで聴いていることが多い。

幅広いジャンルなだけにとても絞りきれないんだけど、最近の推し曲(?)含め、記録として残しておきたいと思う。相変わらず誰にも頼まれていませんが。笑

Alina Baraz & Galimatias
/ Show Me

一時期どハマリして、しばらくこのアルバムしか聴いていない時期があったほど。多分2、3週間ぐらいずっと聴いていたと思う。いや、もっとかな? 中毒性・インパクト・チル感全てが強烈な1枚。このShow Meが収録されているAlina BarazGalimatiasがコラボしたアルバム、URBAN FLORA。 ボーカルは落ち着きと色気ある声が魅力の女性シンガーソングライターAlina Baraz。そして彼女は絵に描いたような神々しいほどの美人である。笑 音楽トラックを担当するのはとロサンゼルス在住のトラックメイカーGalimatias。この二人のタッグ作品はどこか神秘的な要素を感じさせるエレクトリックサウンドが非常に魅力。

 

EP全体を通すとTrip hop寄りのような気もするが、細かいことは気にしない気にしない。笑

このアルバムについてびっくりしたのはAlina BarazとGalimatiasは、このアルバム制作をするにあたり意気投合したわけなのだが、制作はFacebookを介してお互いの制作音源を送りあい完成させたものだと言われている。このEPが完成した2015年2月時点で、二人は一度も直接会うことなくやり取りが行われていたというんだからすごい。

そして、このEPのRemixesアルバムも発売されており、こちらもFKJPomoなどの有名クリエイターたちによってリミックスされたオリジナル曲とのギャップがより楽しめる一枚になっている。

saib. / west lake

モロッコ / カサブランカ出身のビートメイカー、saib.を2曲目にチョイス。作業用BGMで有名なChillhop Musicのコンピレーションアルバム、Chillhop Essentialsの2017年冬版の1曲目に収録されている、このWest Lake。心地良いビートとギターの音色がとても美しい楽曲で、作業BGMとして普段から私自身とてもお世話になっている。笑 このsaib.様だが、どうも日本のサブカルが大好きなようで、MVや楽曲のジャケットなどでちょいちょい日本アニメのイラストを取り入れていたりする。

 

普段、仕事をする際などには作業BGMなる様々なチャンネルには、ほぼ毎日のようにお世話になっているわけなのだが、歌ものだと作業がうまく捗らず、無音だと外部の雑音が気になってしまうため、このようなインストBGMを専ら聴きながら仕事をしている。リラックスできるような効果もありながら、作業を捗らせてくれる非常に有難い存在。こういう点からして個人的な位置付けとしてはほぼアンビエント寄りなのかなと思う。

saib.の作品はジャズ・チルホップ・ボッサ要素など幅広いジャンルを持ち合わせていながら、どれも本当に心地の良いサウンドで、空間で音楽を流しているだけでもおしゃれ。さらに、まったりとしたリラックスタイムに相性抜群な楽曲が豊富。Spotifyに限らず、SoundcloudBandcampでもSaib.の楽曲を視聴・購入することができる。

Sabrina Claudio
/ Come Here

ソウルシンガーとして昨年ぐらいから人気が急上昇している、Sabrina Claudio。初めて聴いたToo Much Too Lateでは既にもう貫禄ある歌声に安心感さえ抱いていたのだが、この色気で22歳…。

ジャンル的にはR&B / ソウルあたりになるのではないかと思うんだけど、繊細な表現の世界観や歌声の浮遊感、スローテンポなトラック等含め、個人的にはチルアウト系に分類されるアーティストの一人。

 

2018年8月に発売されたばかりの新譜、「No Rain No Flowers」の1曲目に収録されているこの楽曲だが、発売されてしばらくヘビロテで聴いてしまうほど中毒性の高いサブリナワールド全開の1枚。

ゆっくりした時間が流れる空間へトリップしてしまいそうになる感覚と、耳元で囁かれているような歌声に陶酔してしまうようなアレンジなど、今まで以上に彼女らしいディープな作品。高音質な機材にて拝聴してみて頂けると極上のチル感を味わうことが出来ると思われる。

Jamie Isaac /
Doing Better

ロンドン出身のシンガー/プロデューサーである、Jamie IsaacAlicia Keysのカバー曲である「Un-thinkable」を聴いたのが初だったのだが、Alicia Keysのオリジナルとは全く異なる色のアナザーストーリー的カバーの印象を猛烈に受け、Jamie Isaacというアーティストに興味を持った。

2018年6月に発売された新譜「(04:30) Idler」も個人的に最高傑作、どストライクに値する作品。Jamie Isaacの歌声は決して主張が強いわけではないが、先程のSabrina Claudioと同様、浮遊感と独特な色気があり、その歌声にうまく絡む絶妙なメロウサウンドがとても心地良い楽曲が多い。

 

今回のDoing Betterに関しては、Jamie Isaacの楽曲の中でもどちらかというとポップでポジティブ要素がやや強めのように感じるが、アルバムをトータルして聴くと、やはり今作前作どちらも極上のチルアウト・ミュージック的作品かと思われる。ダウナー系とまでは行かないが、比較的曲調も暗めでジェイミーの儚い雰囲気具合がモロ出てるFind The WordsWingsMaybeなんかは特に中毒性があって大好き。

2018年10月に東京渋谷のWWWにて初来日公演が決定している。ジェイミーを生で聴きたいという方はぜひチェックしてみて頂きたい。

今回は個人的なチルアウト・ミュージックをテーマにフォーカスして、選曲してみた。

今回のテーマを振り返ってみても、アンビエントミュージック含め、空間・環境・状況・場所・タイミングに聴きたいと思う音楽の選曲はとても重要に思えた。チルアウトからは少し話が逸れてしまうが、演出効果としての音楽の存在は、やはり海外と比べてしまうと日本はあまり重要視されているように感じない、というのが私自身の意見だ。

誰もがみんな音楽を好きだとは限らないので、一概には言えないところもあるが、その場の空間、コンディンションの維持や更に良くするための材料として、チルアウトミュージック・アンビエント等に限らず、音楽そのものの存在の必要性や効果が未だに科学的な根拠のようなものがあまり明確ではなく不明瞭な点が多いのだという。それ故にエビデンスをやたらと重視する特にこの日本では、やや音楽の効果というものに対して軽視されているように感じてならない。

だが、実際にはアスリート選手(試合前やレース前などに音楽を聴いたりすること)や医療、特に介護老人施設や精神に関わる医療にも音楽が取り入れられているという事実が明確にあるということは、音楽にはまだ解明されていない、可能性が多くあるということだと思っている。

その効果がもっと認識され様々な環境で重要視され、取り入れられるようになれば、音楽の新たな価値と発見が今以上にあるのではないかと思う。そのためにも今後も様々な角度から音楽によるアプローチをしていかなければならないなぁと再確認できたテーマでした。

▼ This week’s Select Music